床ワックスがけ
Floor waxing
床ワックスがけ
床の汚れに感染症の原因物質が付着
一般的に、床の衛生環境状況は普段あまり意識されることが少ないです。
しかし、医療機関・高齢者施設・障害者施設・保育施設などで床に付着している汚れの中には、
感染症拡大の原因となる食品残渣や排泄・尿汚れ、ほこりや目に見えない細菌・ウイルス、
さらには様々なアレルゲンであるダニや花粉、毛身の毛・皮脂・フケ、カビや虫の死骸が含まれています。
これらの物質は、外部の訪問者の靴底に付着して、施設内に持ち込まれるケースがあると言われています。
床の衛生環境を良い状態で保つには、床ワックスをかける必要があります。
では、何故床ワックスをかける必要性があるのでしょうか。
その答えは、床ワックスがけのメリットにあります。
床ワックスのメリットその① 床材の保護
ワックスを塗布していない床は、椅子の引き傷や人の歩行などによって傷が付いてしまいます。
一度付いてしまった傷は、元に戻ることはありません。
ワックスをかけることによって、床材は傷や色あせから保護されます。
上図のように、ワックスを塗布していないと直接床が傷が付いて凸凹になってしまいますが、
ワックスがかかっているとワックス部分には傷が付いてしまいますが、床材は保護されます。
ちょうどスマートホンの保護フィルムをイメージしていただくと分かりやすいです。
床ワックスのメリットその② 清掃のしやすさ
前述の通りワックスを塗布していない床は傷が付いています。
その傷に、感染症拡大の原因となる食品残渣や排泄・尿もれ、アレルギー物質等の汚れが入りこんでしまいます。
入り込んでしまった汚れを除去するのは容易ではなく、
とりきれなかった汚れは臭いの原因にもなってしまいます。
ワックスをかけると、傷がワックスで埋まり平らになることで汚れが付きにくくなり、
汚れが付いしまっても、施設職員様や清掃担当者様が行うモップによる簡単な
日常清掃で汚れを除去しやすくなります。
汚れが付きにくく、また除去しやすくなることで清掃による負担が軽減し、
施設内の衛生環境が維持されやすくなります。
上図のように、ワックスを塗布していないと傷部分に汚れが入り込んでしまいます。
ワックスがかかっていると傷がワックスで埋まり平らになるので、簡単な直線の動きで
汚れを除去するには傷に合わせた動きが必要となり、簡単には取れません。
汚れを除去できることが分かります。
床ワックスのメリットその③ ツヤ出しによる美観向上
ワックスを塗布していない床はくすんで見えることが多いのです。
床の多くの傷によって、光が一定の反射をしないのでキレイ見えません。
ワックスをかけることによって傷が埋まり平らになるので、 光がキレイに反射し、光沢のあるピカピカした床
また、施設内照明を反射することでより明るい空間となります。
上図のように、ワックスを塗布していないと傷部分のよる光るの反射が一定ではなくなります。
ワックスがかかっていると傷がワックスで埋まり平らになるので、キレイな光の反射となります。
上の画像は、左がワックスなしの床で、右がワックスありの床です。
この光沢によって美観が向上します。
定期的な床ワックスがけの必要性
ワックスは床材を保護するかわりに、ワックス自体に傷がついていきます。
傷が付いていくことによって、ワックスの清掃のしやすや・美観の向上というメリットが
損なわれていきます。
そこで、定期的に床ワックスをかける必要性がでてきます。
しかし、そのままワックスをかけてしまうと汚れを閉じ込める形になってしまい
美観を損なってしまいます。
新しいワックスをかけます。
上の画像は、上が傷・汚れが付いたワックスありの床で、下がワックスを剥離した後にワックスをかけた床です。
床ワックスがけを定期的に行うことで、床表面に付いた感染症拡大の原因物質・アレルギー物質が除去され、
経時的に付いた傷が滑らかに仕上げられることにより床が保護されます。
つまり定期的に床ワックスをかけることは、感染症の拡大リスクを低減するために
必要な予防対策の一つということです。